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日高 エサオマントッタベツ川〜新冠川〜トッタベツ川本流(2017.8.15〜19)

2017年8月15日(火)〜19日(土)
日高 エサオマントッタベツ川〜新冠川〜トッタベツ川本流

<メンバー>M子

最終日以外は天気イマイチで寒かったけど、4つのカールを巡るいいルートでした。

<コースタイム:天気>
【8/15:曇り】トッタベツ林道Co394付近(15:30)〜トッタベツ林道〜トッタベツヒュッテ(16:50)
【8/16:曇り】ヒュッテ(5:40)〜トッタベツ林道〜エサオマントッタベツ川出合い(8:30)〜Co997(13:20)〜北東カール(16:00)
【8/17:雨】幕営地(6:30)〜札内岳分岐p1869(7:50)〜エサオマントッタベツ岳(9:00)〜エサオマン入の沢下降〜北カール(10:10)〜950m付近(14時頃)
【8/18:雨】幕営地(5:20)〜Co851(6:20)〜新冠川本流〜七ツ沼カール(13:00)
【8/19:やっと晴れ】幕営地(4:50)〜七ツ沼カール出発(5:40)〜トッタベツ岳(7:00)〜トッタベツ川下降〜Bカール(13:40)〜八の沢出合い(13:40)〜トッタベツ林道CO394付近(18:20)

<記録>
【8/15:曇り】トッタベツ林道Co394付近(15:30)〜トッタベツ林道〜トッタベツヒュッテ(16:50)
 本日の便で帯広空港に着くパートナーと空港で待ち会わせ。予約しておいた東洋タクシーに乗り込む。タクシーの運転手の方によると、女性1人かと思っていてあんな林道に行くのは自殺志願者ではないかと警戒していたそう。昨年の台風で林道が崩壊しておりどこまで入れるか心配だったが、オピリネップ川の幌後橋の手前Co394の少し手前まで入れた。ここから林道歩き。支流が入るところではことごとく林道が崩壊している。1時間ほど歩いてトッタベツヒュッテ泊。狭いけど快適、他に人はおらず貸し切りでした。

【8/16:曇り】ヒュッテ(5:40)〜トッタベツ林道〜エサオマントッタベツ川出合い(8:30)〜Co997(13:20)〜北東カール(16:00)
天気は曇り。2時間ほどの林道歩きでようやくエサオマントッタベツ林道に。ここにアプローチシューズをデポ。最初は林道を進んでみるが、すぐに笹薮が濃くなるので早々に沢に降りる。沢は最初の方は崩壊が激しくぱっとしない、林道の影響もあるのか。ガケの沢出合いを過ぎたあたりから岩盤が発達してやや渓相がよくなる。特に困難なところはなく進んでいける。Co823あたりで入山8日目という学生4人パーティーに会う。女子1人が凄くにこにこして楽しそうだった。彼女によると、曇りだけど今日が入山してから一番いい天気いい、妙敷山方面の沢を登って更に継続するとのこと。昨日は北東カールに泊まったが薪はあるとの大事な情報を入手する。
 単調な河原歩きでCo997。ここから急なゴーロ歩きとなる。正直もっときれいな沢かと思っていたのだが、いい加減飽きてきたころCo1245を過ぎたあたりでやっと滝が出てくる。簡単に巻けそうだがせっかくなので右の段々になっている側壁を左上する。何個か滝を越えるとナメ滝がずっと続く。順層で快適に登れる。滝が終わるととたんに平坦となってすぐに水が涸れる。最後の小さな分岐でカールに向かう沢とは1本左に入ってしまったようで、少し藪漕ぎしてカールに。雪渓が少し残っていて、雪渓の上は熊の糞だらけ。カール泊用に今回はテントを持ってきたので楽ちん設営。薪を拾い集めるとそこそこあって上手く着火した。ガスがかかっているのが残念だが、時々とれて景色が見れる。日が暮れると雲が取れて空には星空。

【8/17:雨】幕営地(6:30)〜札内岳分岐p1869(7:50)〜エサオマントッタベツ岳(9:00)〜エサオマン入の沢下降〜北カール(10:10)〜950m付近(14時頃)
 昨日の夜は晴れていたが朝起きると曇り。カールからやや左に上がっていくガレを詰める。出発してから早々に霧雨。結局この日はずっと雨。大降りではないので増水はしないが、気温が低いので寒い。ひたすらガレを詰めて最後は藪漕ぎ10分ほどで札内岳分岐p1869に出た。稜線は割と歩きやすい。エサオマントッタベツ岳で現在地を連絡した後、北カールに向けて下降開始。尾根から藪漕ぎで適当に降りると、ほどなく窪状からガレ場となりお花畑の北カールに着く。こちらも感じのいいカール。少し雪渓が残っていた。
 ここからひたすら水のない沢を降りる。1450mあたりまでは地形図で見るより蛇行していて意外と時間がかかる。その先はひたすらガレを下り、倒木帯を越える。ひどい沢だ。雨は降り続くし嫌になる。滝を巻くのに1回だけ左岸から懸垂。懸垂後あったが、そこから降りると釜に降りるだろというところにあったので1ピッチトラバースしてから懸垂。30mロープで5mほど足りなかったので、草付きスラブを1人はスリング伸ばして掴んで降りて、もう1人はクライムダウン。Co851まで行く気力がなく、神威岳に突き上げる沢との出合いを過ぎ950m付近の沢が右に曲がるところで左岸に絶好の幕場があったので行動終了とする。雨は降っているが、乾いた流木があるのですぐに着火。焚き火用フライを張って快適だった。幕場でくつろいでいると時々青空も見えて明日の天気に期待する。

【8/18:雨】幕営地(5:20)〜Co851(6:20)〜新冠川本流〜七ツ沼カール(13:00)
 今日は七ツ沼カールを越えて、できればトッタベツカールまで行きたい。出発時は曇り、このまま降らないことを祈る。Co851までは岩盤が発達してきれいな渓相が続く。やっとまともな沢になって一安心。Co851に着く頃から再び雨。増水するような降りではないので進む。左岸からの支流を分けたあたりからゴルジュ帯となる。やっと沢登りっぽくなってきて少し楽しい。水線通しに突破が難しいところもあるが巻きは簡単。こっちから巻くかとのぞくと踏み跡がある。ゴルジュ最後の方で無理やり水線通しに突破しようとしたらびしょ濡れになりひどく寒かった。結局巻いた。
 ゴルジュが終わると、ナメとなる。晴れてないのが残念だが非常に綺麗だ。1250m付近の本流、支流共に滝で出会うところからは、ひたすら急なゴーロとなる。水が涸れてからは沢が蛇行し、ぽんと平らなところに出ると草原が広がった。少し進むと七ツ沼カールの広がりが分かる。あいにくの雨だが、それでも素敵なところだ。新冠川はゴルジュ、ナメ、最後はカールと変化に富んでいて素晴らしい。
 天気が悪いので稜線は越えず、七ツ沼カールで行動終了。少し散歩した後、温まるため薪を探す。薪は集まったが、流木ではないうえに濡れていて着火しない。あきらめてテントに引っ込む。その後も雨は降り続いたが、テントの中はで狭いけど快適でした。

【8/19:やっと晴れ】幕営地(4:50)〜七ツ沼カール出発(5:40)〜トッタベツ岳(7:00)〜トッタベツ川下降〜Bカール(13:40)〜八の沢出合い(13:40)〜トッタベツ林道CO394付近(18:20)
 朝起きると雨はやみ、外に出ると今山行初めての青空が見える。カールの斜面を横切っていく鹿の集団が見えた。あんな風に自由自在に山を歩いてみたいものだ。晴れているけど寒いので相変わらずカッパを着込んで進む。誰もいないカールを散歩した後、稜線へ向かう。稜線からのカールの眺めも素晴らしい。稜線には幌尻岳方面に向かう登山者が見える。ハイマツ漕ぎでトッタベツ岳到着。稜線は早くもガス。チロロ林道からきた登山者に出会う。
 稜線から音更在住のIさんに現在地を連絡すると、迎えに来てくれるというのでお言葉に甘えさせていただく。トッタベツ岳から北トッタベツ岳方面へ少し下り、踏み跡らしきものがあるところからBカールに向けて下降する。ガレ場を小一時間下るとBカール到着。幕営跡あり。ここも非常に素晴らしいところだ。機会があればいつか泊まってみたいと思う。ガレ沢の下降を続けるとCカールとの分岐で水流が出てまともな沢となる。
 ここからはナメ滝が連続して、晴天ということもあり非常に綺麗だ。滝は巻きが必要なものは踏み跡明瞭。1ヶ所左岸から懸垂した。立派な残置スリングあったので利用する。Co897からは滝は少なくなり、ゴーロ、川原歩きとなる。九ノ沢の手前右岸から猛烈にがれて崩壊している沢あり。九ノ沢の出合いは感じがいい。八ノ沢からは林道歩きだが、1ヶ所崩壊していて少しだけ沢を歩く。こんなところに作って無駄もいいとこという堰堤を2個過ぎてエサオマントッタベツ林道でデポした靴を回収。ひたする林道を歩き、暗くなる直前に待ちくたびれたIさんの待つ車に到着した。




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