たれたれなるままに 本文へジャンプ
飯豊 二王子尾根〜門内岳〜主稜線南下〜三国岳〜川入(2015.3.7-10)

2015年3月7〜10日 飯豊 二王子尾根〜門内岳〜主稜線南下〜三国岳〜川入
<メンバー>単独
<コースタイム>
【3/7】二王子神社 除雪終了点(5:40)−二王子岳(10:30)−赤津山(16:30)−藤十郎山手前の鞍部付近(17:10)
【3/8】幕営地(5:40)−二ツ峰(10:20)−門内岳(13:40)−門内岳避難小屋(13:50)
【3/9】小屋(5:00)−御西小屋(9:20)−飯豊本山(11:00)−切合小屋(13:20)−三国小屋(15:00)
【3/10】小屋(6:00)−川入(9:10)−いいでの湯(11:00)

 当初は、M内さんと日高に行くかという話も出ていたが、都合がつかず1人での山行を計画する。
 1人ならばということで、迷うことなく二王子尾根から飯豊主稜線を歩く計画を立てた。二王子尾根を選択したのは、去年悪天で二王子岳までしか行けなかった無念、去年の夏に二王子尾根に沿って流れる内の倉川を遡行したからだ。更に大日を越えて蒜場尾根を加えることで大好きなロングルートにしてみた。日数も6日+予備日3日を確保した。
 結果としては、10日から大荒れが続く予報であったため、御西小屋から主稜線を南下して川入へのエスケープルートを選択した。大日を越えられなかったことは残念であったが、最初の2日間は好天に恵まれたこともあり楽しい山歩きだった。次は蒜場尾根を登り大日を越えたい。また、途中見た胎内尾根、ダイグラ尾根・・・、登りたい尾根がいくつもできたことは収穫だった。

【3/7】二王子神社 除雪終了点(5:40)−二王子岳(10:30)−赤津山(16:30)−藤十郎山手前の鞍部付近(17:10)
 前日、某駅まで移動して仮眠する。駅5時でタクシーを予約しておき、二王子岳登山口へ向けて除雪終了点まで移動する。
 歩き始めるが、いまいちペースが上がらない。普段なら休憩無しで2時間くらい歩けるのだが、30分〜1時間おきに休憩してえっちらおっちら歩く。一王子小屋まではトレースがあったが、そこからなくなりさらにペースが下がる。
 油こぼしの少し手前で休憩していると、単独者が1人登ってくる。なんと、去年小屋から下山するときに丁度登ってきて、一緒に下山させていただいた方であった。この方には、そのとき新発田駅まで送って頂いたのだ。今年も会うとは何たる偶然!
 情けないことに、ここから先行して頂き楽をさせてもらう。たいしたラッセルではなくても、トレースがあると楽だ。曇りがちで、飯豊にもまだ雲がかかっているが、去年とは違い好天。
 二王子岳頂上で分かれて、飯豊方面へ向かう。二本木山あたりから晴れてくる。雪庇に気をつけながら歩く。所々雪庇との境目がクレパスになっており、一度危うく落っこちそうになる。スノーシューを履いていれば10cm沈む程度でペースは上がるはずなのだが、あいかわらず登りがきつい。暑すぎて喉も渇く。早く幕営して横になりたいが、好天のうちにできるだけ進んでおきたいので我慢して進む。
 赤津山の手前まで来ると、夏に遡行した内の倉川が真正面に見えて少し元気が出る。どうにかこうにか赤津山を越えて、藤十郎山手前p1231の辺りで幕営とする。

【3/8】幕営地(5:40)−二ツ峰(10:20)−門内岳(13:40)−門内岳避難小屋(13:50)
 今日は曇り。二ツ峰手前から急登となりアイゼン・ピッケルに変更する。二ツ峰からの下りは急で少し緊張する。バックステップで、時に少し出ている藪をつかみながら慎重に下る。この山行で一番緊張した場面だった。
 二ツ峰を越えると時折晴れ間が出る。食欲がなく昨日に続きペースが上がらないが、どうにか門内岳までたどり着く。時間はまだ14時前であり元気なら御西小屋まで行くことも可能だが、M内さんから御西小屋までの道は風が強く幕営できる場所はなく途中の梅花皮小屋はドアが開かない可能性があるということを聞いていたので、情けないが門内岳避難小屋に泊まることにする。2階の東側の窓はわりと簡単に開いた。
 小屋に入ってほどなくすると、主稜線にかかっていた雲が取れて小屋から本山が綺麗に見えた。この快晴の中、主稜線を歩ければ最高だと思うが、最早動く気力はない。電波が入ったためヤマテン・S田さん達から明日以降の天気の情報を得る。どうやら明後日から大荒れになるようで、果たして蒜場尾根は行けるだろうかと考えつつ日暮れとともに寝る。

【3/9】小屋(5:00)−御西小屋(9:20)−飯豊本山(11:00)−切合小屋(13:20)−三国小屋(15:00)
 午後から天気が崩れるという予報なので、日の出を待たずに出発する。月明かりで明るくヘッドライト無しでも歩けるくらい。新発田の街明かりもよく見える。これなら、もっと早く出発しても良かったかと少し後悔する。
 最初はアイゼンをつけていたが所々踏み抜いて歩きにくく、スノーシューに変更する。梅花皮小屋を過ぎた辺りから、前方から迫ってくる雲の中となり視界イマイチとなる。御西小屋まではずーっと夏道がうっすら出てたり、草が出てたりで視界がなくても何とか歩けるが、とにかく風が強い。特に南東に進むときに、南西からの風がもろにあたる。吹っ飛ばされないよう気をつけながら1歩1歩確実に歩く。
 御西小屋まではすごく長く感じたが、なかなかいいペースで着く。今日の風では大日を越えられそうにない。明日以降は更に荒天が予想されるので、蒜場尾根は諦めて本山を越えて川入へのエスケープを選択する。御西岳周辺は完全にホワイトアウト。訳が分からないのでGPSを頼りに進む。御西岳を越えて、方角を北東に変えた辺りから岩が出てきてホワイトアウトから開放される。風もあたりにくいようでおさまる。飯豊本山は視界はないものの風はなく穏やか。
 本山を越えてからは、風がなく何かしら目印があるのでいいペースで進む。御秘所のみアイゼンに履き替える。今日は行けて切合小屋までかと考えていたが、まだ時間は早い。ここまでのペースなら三国小屋まで行けそうなので、更に進む。種時山周辺は分かりにくいが、そこを越えれば待望のヤブが出てきて安心する。雪庇を踏み抜かないよう、ヤブ沿いに進む。三国小屋にも意外と早く着き、更に進んで川入まで行ってしまおうか迷うが、三国小屋がすごく綺麗なので今日はここまでとする。

【3/10】小屋(6:00)−川入(9:10)−いいでの湯(11:00)
 夜は非常に強い風が吹いていたが、朝になると少し落ち着いていた。視界は昨日よりはある。松の木尾根取り付きは雪庇で壁状になっていて、バックステップで進む。所々赤テープがある。ここ数日の好天のせいか、尾根から見える急斜面は雪崩の巣となっている。尾根下部は少し痩せている上に、雪がシャーベット状になっておりスノーシューだと滑るので所々坪足で慎重に進む。
 尾根末端までは行かず、緩そうな斜面を下ると丁度スノーブリッジができているところに出て、難無くタカツコ沢を渡ることができた。そこからは延々と川入の集落までラッセル。たいして潜らないが、湿雪が重い。川入の集落からもラッセルかと覚悟していたが、除雪はされていないものの圧雪されており思いの外、楽に進む。ただし、所々雪崩れている。弥平四郎の集落との分岐手前の道は崩落しており復旧工事がされていた。いいでの湯まで歩き、いいでの湯で風呂と食事、さらに駅前でもう1食食べて帰路に着いた。



http://warajinonakama.blog.fc2.com/blog-entry-267.html

   
inserted by FC2 system