たれたれなるままに 本文へジャンプ
飯豊 内ノ倉川(2014.8.12-14)

2014年8月12-14日 飯豊 内ノ倉川
<メンバー>D蔵、M内、O村
<コースタイム>
【8/12】内ノ倉杉滝岩付近(6:30)−石ミキ沢出合い(8:30)−バイルゴルジュ(10:30)−二俣の滝出合い(13:00)−北俣川出合い(15:10)
【8/13】幕営地(5:50)−幕営地(16:10)
【8/14】幕営地(5:30)−二俣(13:20)−池糖(14:20)−加治川林道(17:20)−加治川ダム(19:10)

当初の予定では、8/9から最大7日で内ノ倉川〜胎内川西俣下降〜胎内川東俣〜門内岳の予定でしたが、台風で荒天が予想されたため出発を遅らし、内ノ倉川のみの遡行となりました。
 内ノ倉川は、最初から最後までゴルジュの沢でした。宮内さん曰く、「最初っから最後まで綺麗なところが一つも無い沢だった」、とのことです。
 初日はD蔵さんに、2日目はM内さんに災難がありましたが、無事最後まで詰めることができてよかったです。私がこれまで行った沢とはレベルが違いました。難しかった。
 飯豊の本流に一年目から行けて感謝であります。本流に行けるということで、夏休み前からそわそわしてあまり仕事が手につかず、夏休み明けが大変でしたが・・。滝の登攀、高巻きのルート取り等、勉強になりました。経験を積んで、いずれ自分の力で飯豊の本流を遡行したい。

【8/12】
 前日はダムへの入り口にある東屋で仮眠。車が結構通ってあまり眠れなかった。杉滝岩の近くの駐車場に車を置いて、出発。林道を歩きます。途中から、元登山道になるが藪が深いところもあって歩きにくいところもあった。時々アブも寄って来るが、大した数ではなかった。
 石ミキ沢を横切り、少し高台に上がってから適当に降りて入渓。入ってすぐの大滝は右側から巻き気味に登る。この後は、ゴルジュが続く。水深が深くて、流れの急なところではロープを出しつつ進む。なかなか難しい。そのうち、雨も降ってくる。沢行く度に、ことごとく雨である。私が雨男なのではないかという疑惑も浮上する。
 途中のゴルジュの突破で、D蔵さんがロープにバイルをつけてゴルジュの先に投げて手がかりにしようとしたら、届かず戻ってきて変な所に引っかかって抜けなくなった。必死に抜こうとするが抜けず、泣く泣くロープを5m弱カットしてバイルに”さようなら”をする。D蔵さん「一度やってみるのが夢だったんだよね」とのこと。夢と引き換えに、バイルを失ってしまったのです。
 その後、高巻きからの懸垂下降時に、D蔵さんがバランスを崩し顔面を強打。前歯が欠ける。この日は、D蔵さんにとって災難であった。
 できるだけ水線通しに突破し、無理なところは高巻く。入滝沢出合いの滝は心身共に深い傷を負ったD蔵さんに代わり、O村さんがスリングをアブミの要領で使い突破する。北俣川出会いの高台に丁度良い幕場があったので、行動終了とする。釣師のデポ品?があった。途中、魚影があったので、D蔵さんが釣りに行ったが釣れず。蚊が多くて、この日も殆ど眠れなかった。
【8/13】
 この日は晴れ。雨男の汚名返上である。朝から水に浸かりゴルジュを突破。朝一の滝の突破は、私がトップで行かせてもらった。突っ張りで、何かそれっぽく突破できたので満足だった。
 ゴルジュ・河原・ゴルジュの繰り返し。大きな滝は出てこないのだが、まともに直登できるものは殆ど無く、側壁をトラバースするか、高巻くかどちらかになる。昨日の傷がまだ癒えない今井さんに代わり、この日はO村さんが大活躍。登攀意欲に火がついたのか、滝の側壁トラバースも高巻きも力強くトップで登ってくれます。
 途中の滝の側壁トラバースであわや大事故が発生。M内さんがラストで登っていたところ、最後のハーケンの手前でバランスを崩した際に(足を滑らした?)、ハーケンが抜けて振られて滝に直撃。顔は水面から出ていたが、釜の側壁からなかなか動かない。やばいんじゃないかと心配していると、少しして登り出しの位置に自力で戻った。怪我は無く体は普通に動くようなので、O村さんがハーケンを打ち直した後、M内さんが再度登る。今回は無事登りきる。首を痛めたようだが、体は普通に動くとのこと。ヘルメットが凹んでおり、かなりの衝撃だったと思われる。M内さんの心身の丈夫さが凄い。トラバースで落ちたときの危険がよく分かった。ハーケン多めに打っとくぐらいしか手は無いのかな。
 後半は高巻いて降りて、高巻いて降りてが多くなる。高巻くとなると一気に高度を上げるので疲れる。私には、降りるタイミング・ルート取りがなかなか判断つきません。獣道を見つけるのが一つポイントかなと思った。こんな山奥に鉈目があったのには驚いた。
 なかなか幕営に適したところが見つからないので、2段滝の手前の標高700m位の左岸の河原で幕営。増水に備えて、右岸にロープを張っておく。この日は、一日中天気が持ってくれた。明日も晴天を祈り、盛大な焚き火を楽しむ。
【8/14】
 この日も晴れ。ようやく毎週、沢に通い続けた努力を認めてくれたのかもしれない。
 朝一は、高巻きからスタート。1時間ほどで、2段滝の上に出る。少し行くと先がズタズタに崩れている雪渓が出てきて、再び高巻き。雪渓を越えてから、D蔵さんが降りて先を行けそうか見てみるが、滝があってもう少し先まで行ったほうがいいとのこと。再び高巻きを続ける。登れるかどうか、遠くからだとよく分からないので判断が難しい。この高巻きを終えてからは、水線通しに進む。後半の滝は、登れる滝が続く。途中の滝で、残置ハーケンが1つあった。
 詰めに近づくにつれ、再び雪渓が出てくる。崩れていて、取り付けるか微妙な雪渓をM内さんが突破する。首が痛いのにさすがです。先が見えないのでくぐることはできず、高巻くとなると大変な所でした。
 標高1000m位の2俣で、左股が本流だが雪渓の状態が悪いので、右俣を進み赤津山西の池塘に出ることにする。二股から程なくして水は枯れ、沢状の地形を進む。途中、1箇所登るのに苦労する所があった。藪が出そうで出ず、稜線までヤブコギなく出ることができた。
 稜線に出てからは、西ノ峰を経由して加治林道に出る巡視路を進む。林道に近づくと、ブナの美しい森が広がる。林道に出てからはアブの襲来を受けつつ、加治川ダムへ。電波が通じないので、ダムで電話を借りてタクシーを呼び内ノ倉ダムへ。
 この日帰ることはできないず、M内さんが「月岡温泉に泊まりたいな〜」というので、素泊まりで泊まれないかタクシーの運転手さんから泊めてくれそうな宿の情報を得つつ電話をかけてみるが、すべて断られた。日帰り入浴の施設はもう閉まっている時間なので、銭湯を探すがどこか見つからない。駅前に旅館があったので、素泊まり5300円で泊まることにした。駅出て左の方にある居酒屋で飲み食いして、ちょっとした打ち上げ。料理が美味しかった。



http://warajinonakama.blog.fc2.com/blog-entry-207.html
   
inserted by FC2 system